【悪習慣を断ち切る】ABCDE理論ジャーナリングで行動を変える最強メソッド

シンプルライフの考え方

はじめに

「もう二度とやらない!」と決めたのに、気づけばまた同じ悪習慣に手を伸ばしてしまう…。
スマホのスクロール、夜食、ついのめり込む動画やゲーム。頭では「やめたい」と思っているのに、なぜか止められない。そんな経験、ありませんか?

実は、私たちが悪習慣を繰り返してしまうのは意志が弱いからではなく、思考のクセに問題があるからなんです。
衝動に流されるとき、心の中では「5分だけなら大丈夫」「これでストレス解消になるし」といった“言い訳”が自動的に浮かびます。その小さな思考が積み重なって、結局後悔する結果につながるんですね。

そこで役立つのが、紙とペンさえあればどこでもできる「ABCDEジャーナリング」。これは心理学の**認知行動療法(CBT)**をベースにした方法で、思考のクセを客観的に書き出し、合理的に修正していくワークです。

瞑想や運動、ドーパミンデトックスなど、習慣改善の方法はいろいろありますが、ABCDEジャーナリングは“悪習慣の根っこ”にある思考そのものにアプローチできるのが特徴。だからこそ、強力で効果的なんです。

本記事では、このABCDEジャーナリングの具体的なやり方や続け方、さらに実際の活用例までをわかりやすく紹介していきます。
「やめたいのにやめられない…」そんな自分から抜け出したい人に、きっと役立つ内容になるはずです。


ABCDEジャーナリングとは?

ABCDEジャーナリングとは、自分の思考を紙に書き出し、悪習慣につながる“クセ”を修正するワークのことです。心理学で広く使われている「ABCDE理論」というフレームワークに基づいています。

ABCDE理論はアメリカの心理学者アルバート・エリスによって提唱されたもので、認知行動療法(CBT)の一種。心の中で自動的に浮かんでしまう“言い訳”や“歪んだ思考”を、冷静に見つめ直すための方法なんです。

ポイントは、頭の中だけで考えず、ノートに書き出すこと
書くことで思考が客観的に見えるようになり、「あ、いつも同じパターンで失敗してるな」と気づけるようになります。

しかも準備は超シンプル。必要なのはノートとペンだけ。
スマホアプリや特別な道具も不要なので、家でも外でも気軽に取り組めます。

このジャーナリングを続けると、悪習慣をやめられない原因が「意志の弱さ」ではなく「思考のパターン」にあることがだんだんと理解できてきます。そうすると、衝動に流される前に「いや、これはやめたほうがいいや」と冷静にブレーキをかけられるようになるんです。


3. ABCDE理論の5つのステップ

ABCDEジャーナリングは、その名の通り 5つのステップ に沿って思考を書き出していくワークです。順番に取り組むだけで、悪習慣の“引き金”から“改善行動”までを整理できます。

A:Activating Event(引き金となった出来事)

まずは、悪習慣をしてしまったきっかけを書き出します。
「どんな状況で始まったのか?」を振り返るのがポイントです。

  • 例:調べ物をしていたら広告に釣られた/甘い匂いにつられた/仕事に疲れてSNSを開いた

B:Belief(自動思考)

次に、そのとき頭に浮かんだ“言い訳”や“考え”をメモします。
これはほとんど無意識に出てくるものなので、正直に書いてOK。

  • 例:「5分だけなら平気」「今やらないと損する」「ストレス解消になるし」

C:Consequence(結果)

その思考のあとにどんな行動や感情が生まれたかを書きます。
「時間を浪費した」「罪悪感が10段階で8くらい」など、数値で表すと客観的に見やすいです。

  • 例:動画を30分見てしまった/夜食を食べすぎて後悔した

D:Disputation(反論)

ここが肝心!Bで出てきた自動思考に対して「本当にそうか?」と反論します。冷静な自分が、衝動的な自分を“論破する”イメージです。

  • 例:「5分だけと言ってもいつも30分以上だらだらしてる」「せっかく運動したカロリーが無駄になる」

E:New Effect / New Action(新しい考え方・行動)

最後に、新しい考え方や次の行動をシンプルに書きます。ここで“前向きな選択肢”を準備しておくことで、次に同じ状況になったときに自然と行動が変わります。

  • 例:「次からは仕事中スマホを引き出しにしまう」「食べたくなったら5分待って、本当に必要なら決まった時間に食べる」

この5ステップをノートに沿って書き出すだけで、悪習慣を客観的に分析でき、行動を変える準備が整います。


4. なぜ効果的なのか?(科学的根拠と脳の仕組み)

ABCDEジャーナリングが「ただの自己流メモ」ではなく、本当に効果があるのは、心理学や脳科学に裏付けられているからです。

① 衝動に対する反応が変わる

人は衝動が湧くと、自動的に“いつもの思考”が再生されます。
「ちょっとだけ」「今だけは特別」などの言い訳がその典型です。
ジャーナリングを繰り返すことで、この瞬間に新しい合理的な思考が自動で浮かびやすくなり、衝動にブレーキをかけられるようになります。

② 無意識のパターンを客観視できる

頭の中だけで反省しても、同じことを繰り返しがちです。
紙に書き出すことで「いつも夜にやってしまう」「疲れているときに弱い」など、自分の“ホットスポット”が見えてきます。これは改善策を立てるうえで大きなヒントになります。

③ CBT(認知行動療法)の効果

ABCDE理論は、うつ病や不安障害の治療にも用いられる**認知行動療法(CBT)**の一手法。科学的に効果が検証されており、単なる自己啓発ではなく信頼性の高い方法です。

④ 脳の仕組みにも影響する

感情を司る「扁桃体」は、衝動や欲求を強く感じるときに活発になります。
ジャーナリングで思考を客観視すると、扁桃体の過剰な反応が抑えられ、前頭前野(理性を司る部分)が働きやすくなると言われています。結果として「感情に流されず、冷静に選択できる脳の状態」へ近づいていきます。

つまり、ABCDEジャーナリングは「意志の力」に頼るのではなく、脳の回路そのものをトレーニングして衝動を弱める方法なんです。


5. 実践のコツと続ける工夫

ABCDEジャーナリングはシンプルですが、続けなければ効果は出ません。ここでは無理なく続けるための工夫を紹介します。

① 毎日1回、まずは20回を目標に

推奨されているのは「1日1回 × 2〜3週間(20回程度)」。
「今日はできなかった…」と思っても大丈夫。翌日から再開すれば効果は積み重なっていきます。

② If-Thenルールを作る

「もしAしたら、Bをする」というシンプルなルールを決めると続きやすくなります。

  • 例:「もし帰宅したら、すぐにノートを開いて1行書く」
  • 例:「もし夜に衝動が出たら、まずABCDEを3分だけ書く」

小さなルールに落とし込むと習慣化しやすいです。

③ 書く時間と場所を固定する

「寝る前にベッドで」「朝のコーヒータイムに」など、日常のリズムに組み込むのがコツ。環境と結びつけると、習慣のハードルがぐっと下がります。

④ 習慣トラッカーで可視化する

ノートの端やアプリにチェック表を作り、できた日には〇をつけましょう。たった1分でも「続けてる感」がモチベーションを支えてくれます。

⑤ 一人で難しいなら“アカウンタビリティ”を使う

友人やSNSで「今日は3日目!」と報告するだけでも効果あり。人に見てもらう仕組みは、意志力よりも強い継続エネルギーになります。

⑥ 魅力的な代替行動を準備する

悪習慣をやめた後に「やることがない」と感じると、また戻りやすいです。

  • 代わりに散歩する
  • 水を飲む
  • 好きな音楽をかける
    など、**同じニーズを満たせる“小さな行動”**を用意しておくのもおすすめです。

つまり、ABCDEジャーナリングは「特別な才能」よりも「小さな工夫の積み重ね」で継続できる習慣なんです。


6. 実例:よくある悪習慣のABCDE書き出し例

ここでは、ありがちな悪習慣を題材に、ABCDEジャーナリングをどう使うかを具体的に紹介します。イメージがつかみやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。


📱 例1:スマホのダラダラ使い

A(出来事)
寝る前に布団へ入ったとき、なんとなくスマホを手に取った。

B(自動思考)
「5分だけニュース見たら寝よう」「明日のために情報をチェックしておいた方がいい」

C(結果)
気づけば30分以上SNSをスクロール。眠気が吹き飛び、寝不足で翌朝後悔(罪悪感8/10)。

D(反論)
「いつも5分で終わらない」「明日の仕事に悪影響を出す方がよっぽど損だ」

E(新しい行動)
「寝る前はスマホを机に置き、代わりにKindleで5分だけ読書する」


🍫 例2:夜中の間食

A(出来事)
仕事を片付けた後、甘い匂いが漂ってきた。

B(自動思考)
「今日は頑張ったからご褒美」「少しだけなら大丈夫」

C(結果)
チョコを1個だけのつもりが袋半分食べてしまい、胃が重い(罪悪感7/10)。

D(反論)
「ご褒美のつもりが結局気分が悪くなる」「せっかく運動したのに台無しになる」

E(新しい行動)
「ご褒美は翌日の朝食に。夜は代わりにハーブティーを飲む」


🖥️ 例3:仕事中の寄り道ネットサーフィン

A(出来事)
調べ物をしている途中で、広告の派手なタイトルが目に入った。

B(自動思考)
「ちょっと見るだけなら仕事に影響しない」「気分転換にもなる」

C(結果)
20分間ネットをさまよい、タスクが遅れて焦りと自己嫌悪(罪悪感6/10)。

D(反論)
「気分転換のつもりが逆に集中が切れて効率が落ちる」

E(新しい行動)
「広告はブロック。気分転換は立ち上がってストレッチにする」

このようにABCDEで整理すると、悪習慣が「意志の弱さ」ではなく「思考のクセ」によって起きていることがはっきり見えてきます。


7. まとめ

悪習慣を断ち切るのは「意志の力」ではなく、思考のパターンを変えることがカギです。
そのための強力なツールが、今回紹介した ABCDEジャーナリング

  • A(出来事):何が引き金になったのか
  • B(思考):どんな言い訳や考えが浮かんだのか
  • C(結果):その後の行動や感情
  • D(反論):冷静な自分の声で論破する
  • E(新しい行動):次の選択肢を準備する

この5ステップを書き出すことで、自分を責めるのではなく「なぜ続いてしまうのか?」を客観的に理解できるようになります。

そして続けるうちに、衝動に流される前に「いや、これはやめた方がいい」と自然に気づけるようになり、少しずつ行動が変わっていきます。

大切なのは 完璧を目指すことではなく、続けること
1日1回、短くてもOK。まずは20回を目安にトライしてみてください。きっと「前より自分をコントロールできている」という実感が得られるはずです。


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よくある質問

Q
途中で書けなかった日はどうすればいい?
A

気にしなくて大丈夫です。ジャーナリングは「続けること」が目的なので、1日空いてしまっても翌日から再開すればOK。むしろ「中断してもまた戻れる」という安心感が、習慣を長続きさせるコツになります。

Q
デジタル(スマホやPC)で書いても効果はある?
A

効果はあります。ただし、手書きの方が脳の記憶に残りやすく、感情を整理しやすいという研究もあります。
「紙だと続かない…」という人は、まずはデジタルで習慣化してみるのもアリです。最終的に「自分が続けやすい方法」を選ぶのが一番です。

Q
どれくらいで効果を感じられる?
A

目安は2〜3週間(15〜20回)です。続けるほどに「衝動に気づけるようになった」「前より冷静に選択できる」といった変化を感じやすくなります。効果のスピードには個人差がありますが、まずは20回を目標に取り組んでみましょう。