はじめに|探し物がなくなるだけで、暮らしは驚くほど軽くなる
「あれ、どこに置いたっけ?」
家の中で、こんな言葉を何度つぶやいているでしょうか。
鍵、スマホ、書類、ハサミ、充電ケーブル…。
ひとつひとつは小さな探し物でも、積み重なると時間も気力もじわじわ削られていきます。
でも実は、これは「片付けが苦手だから」起きているわけではありません。
多くの場合、原因はとてもシンプルです。
モノに「定位置(住所)」が決まっていない。
もしくは、決まっていても戻しにくい場所にある。
シンプルライフの考え方では、
「頑張って片付ける」よりも、考えなくても整う仕組みを作ることを大切にします。
いちいち考えなくていい。
迷わない。
使ったら、自然に戻せる。
そんな環境ができると、家は不思議なくらい散らかりにくくなります。
この記事では、シンプルライフの視点から
家の中の「定位置」を根本から見直すための考え方とチェックポイントを、順番にお伝えしていきます。
- なぜ定位置がないと散らかるのか
- どう決めればリバウンドしないのか
- 家全体を一度に整える考え方
「探し物ゼロ」の暮らしは、特別な収納テクニックがなくても大丈夫。
必要なのは、ほんの少しの視点の切り替えだけです。
それではまず、
なぜ私たちは、こんなにも家を散らかしてしまうのか。
そこから一緒に見ていきましょう☺️
1. なぜ家は散らかるのか?原因は「定位置がない」だけ
「ちゃんと片付けているつもりなのに、なぜかすぐ散らかる」
そう感じている人は、とても多いです。
でも実は、ここで起きている問題は複雑ではありません。
ほとんどの場合、原因はひとつ。
モノに、はっきりした定位置がない。
もしくは、定位置があっても使う動線とズレていることです。
1-1. 「とりあえず置く」が生まれる構造
定位置が曖昧なモノは、どうなるでしょうか。
帰宅後にカバンを置く場所が決まっていない。
書類の行き先が決まっていない。
使ったハサミの戻し場所が遠い。
すると、人は無意識にこう考えます。
「あとでちゃんと戻そう」
「今はここでいいか」
これが、いわゆる「とりあえず置き」です。
問題は、この行動が一度きりで終わらないこと。
とりあえず置く → 探す → また別の場所に置く。
このループが、家のあちこちで同時多発的に起こります。
結果、
「片付けていないわけじゃないのに散らかって見える家」
が完成してしまうんですね。
1-2. 脳は“考える片付け”が一番苦手
もうひとつ大きな原因があります。
それは、片付けのたびに考えさせられていること。
・これはどこに戻すんだっけ?
・今しまう?あとにする?
・そもそも必要?
こうした小さな判断は、すべて脳のエネルギーを使います。
この状態が続くと、人は決断疲れを起こします。
決断疲れがたまると、脳はこう指示を出します。
「もう考えたくない」
「今はラクな選択でいい」
その結果が、
戻さない・考えない・放置するです。
これは意志が弱いからでも、だらしないからでもありません。
人間の脳の仕組みとして、とても自然な反応なんです。
決断疲れについては、こちらの記事でより詳しく解説しています👇
だからこそ、シンプルライフでは
「頑張らなくても戻せる」「考えなくていい仕組み」
を先につくることを大切にします。

次の章では、
定位置がある家は、なぜ勝手に整っていくのか
その理由を、もう少し具体的に見ていきます🌿
2. 定位置がある家は、なぜ“勝手に整う”のか
不思議に感じるかもしれませんが、
定位置がしっかり決まっている家ほど、特別な片付けをしなくても整った状態が続きます。
それは、住んでいる人が几帳面だからでも、収納が上手だからでもありません。
理由はとてもシンプルで、
人の行動が「迷わない設計」になっているからです。
2-1. 定位置=モノの住所
シンプルライフでは、定位置のことを
「モノの住所」と考えます。
住所がはっきりしていると、どうなるでしょうか。
- 探さなくていい
- 考えなくていい
- 戻す場所に迷わない
つまり、
行動が自動化されるんですね。
郵便物が届いたら、自然とここ。
鍵を外したら、反射的にここ。
ハサミを使ったら、何も考えずにここ。
この「考えない動き」が増えるほど、
家は放っておいても整いやすくなります。
2-2. 家族と共有できて、初めて完成する
もうひとつ大切なのが、
定位置は「自分だけが分かる」状態では未完成ということ。
自分の頭の中にだけある収納ルールは、
家族にとっては存在しないのと同じです。
・どこに戻せばいいか分からない
・間違えるのが面倒で置きっぱなし
・結局「あとでやろう」になる
これが続くと、
「自分が片付ける役」になってしまい、しんどくなります。
だからこそ大事なのが、
誰が見ても分かる定位置。
見える場所にある。
名前がついている。
戻し方がシンプル。
この3つがそろうと、
家族も自然と「同じ動き」をするようになります。
定位置と習慣の関係については、こちらの記事も参考になります👇
次はいよいよ実践編です。
家の中の定位置を、どうやって決めていけばいいのか。

迷わず進められるように、
4つのステップに分けて、順番に解説していきますね😊
3. 【完全手順】モノの定位置を決める4ステップ
ここからは、実際に探し物ゼロの家をつくるための具体的な手順に入ります。
ポイントは、
一気に完璧を目指さないこと。
そして、考える順番を間違えないことです。
この4ステップを上から順にたどるだけで、
定位置は自然と決まっていきます。
ステップ① 整理|まずは「使っているか?」だけで分ける
最初にやることは、収納を工夫することではありません。
対象の場所にあるモノを、いったん全部出すことです。
そして、判断基準はひとつだけ。
「最近使っているか?」
迷ったときは、
「過去90日で使ったか」
「これから90日以内に使う予定があるか」
という90/90ルールを使ってみてください。
ここで大切なのは、
捨てる・捨てないを完璧に決めきらなくてもいい、ということ。
「今は使っていない」という事実を分けるだけでOKです。
ステップ② 分析|誰が・いつ・どこで使う?
次に考えるのは、モノそのものではなく使われ方です。
- 誰が使うのか
- いつ使うのか
- どこで使うのか
たとえばハサミひとつでも、
リビングで使う人
子どもが工作で使う人
キッチンで袋を開ける人
使う場所が違えば、
置くべき場所も変わります。
シンプルライフでは、
「使う場所のすぐそば」に定位置を作るのが基本です。
ステップ③ 配置|ワンアクションで戻せるか?
定位置を決めるとき、必ずチェックしてほしいのがここ。
出すより、戻すほうがラクか?
フタを開ける。
引き出しを引く。
重ねたモノをどかす。
この動作が増えるほど、
人は無意識に「あとで戻そう」を選びます。
理想は、
ワンアクションで戻せること。
置く・掛ける・差し込む。
このくらいシンプルで十分です。
ステップ④ 可視化|住所が誰でもわかる状態にする
最後の仕上げが、可視化です。
せっかく定位置を決めても、
「どこに戻すんだっけ?」と迷われたら意味がありません。
ここで役立つのが、
ラベリングという考え方です。
モノの名前=住所を、
誰が見ても分かる形で表示しておく。
このひと手間があるだけで、
定位置は「自分ルール」から「家の共通ルール」に変わります。
ラベルづくりを簡単にしたい人には、こちらが便利です👇
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スマホで作れて、文字も見やすいので、
家族全員が迷わなくなります。

次の章では、
決めた定位置をどうやって「続く仕組み」に変えるかを解説します。
ここができると、
片付けは本当にラクになりますよ🌿
4. 探し物ゼロを維持する仕組み化テクニック
定位置が決まったあと、
いちばん大切なのは「どうやって続けるか」です。
ここを仕組みにしておかないと、
どんなに良い定位置も、少しずつ形だけになっていきます。
この章では、
頑張らなくても自然に維持できる仕組みを紹介します。
4-1. 「一時避難場所」をあらかじめ作っておく
まず大前提として、
人はいつでも完璧に片付けられるわけではありません。
疲れている日。
忙しい時間帯。
どうしても今は戻せない瞬間。
そんなときに必要なのが、
一時的にモノを逃がせる場所です。
書類、郵便物、処理待ちの紙類などは、
ここに集めてOK、と決めてしまいます。
床やテーブルに広がるのを防ぐには、
縦にまとめられるトレーが便利です👇
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ひとつだけルールを作るとしたら、
「ここは定期的に空にする」。
逃がす場所があるだけで、
家は一気に散らかりにくくなります。
4-2. 動線ごとに「ステーション」を作る
次におすすめなのが、
動線に合わせて小さな定位置の集合体を作ること。
たとえば玄関なら、
- 鍵
- 財布
- エコバッグ
- 外出用マスク
「出かける・帰る」の動きの中で使うものは、
その動線上にまとめておくと迷いません。
壁を使った定位置づくりには、
穴あけ不要のフックがとても相性がいいです👇
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見える場所に定位置があると、
「戻す」という行動が本当にラクになります。
4-3. 「5/7ルール」で出しっぱなしを防ぐ
キッチンや洗面所などでは、
出しっぱなし問題が起きやすいですよね。
そこで使えるのが、5/7ルール。
週に5日以上使うものだけを、外に出してOK。
それ以外は、収納の中に定位置を作ります。
判断基準がはっきりすると、
「なんとなく出しっぱなし」がなくなります。
4-4. 1イン1アウトで、定位置のキャパを守る
定位置が機能しなくなる一番の原因は、
モノの総量オーバーです。
新しいモノを迎えるときは、
「これが入る場所はどこ?」と考えてみてください。
もし入らないなら、
何かを手放すタイミング。
探し物ゼロの家は、
モノの量と定位置のバランスが取れています。
この考え方が、節約にもつながる理由は、
こちらの記事で詳しく解説しています👇

次は、
「続かない…」と感じている人ほど効果がある
時間を味方につける片付け法を紹介します⏰
5. 続かない人ほど効く「時間を区切る」片付け法
「よし、片付けよう」と思った瞬間、
なぜか気が重くなることはありませんか?
それは、
終わりが見えない作業だと脳が感じているからです。
人は「全部やろう」と思うほど、
行動を先延ばしにしやすくなります。
5-1. 片付けは「量」ではなく「時間」で区切る
シンプルライフでおすすめしているのは、
片付けを時間単位で考えること。
たとえば、
- 今日は15分だけ
- このタイマーが鳴るまで
- 途中でも終わってOK
こう決めるだけで、
行動のハードルは一気に下がります。
完璧じゃなくていい。
中途半端でもいい。
「始めること」が、いちばん大事なんです。
5-2. タイマーは、行動スイッチになる
ここで活躍するのが、
シンプルなタイマー。
時間を目で見て区切るだけで、
脳は「今はこれをやる時間」と認識します。
15分なら集中できる。
終わりが分かっているから頑張れる。
そんな感覚をつくるのに、
キッチンタイマーはとても相性がいいです👇
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音が鳴ったら終了。
キリが悪くても、そこでストップ。
この「やり切らなくていい仕組み」が、
結果的に片付けを習慣にしてくれます。
5-3. 少しずつでも、確実に家は変わっていく
15分を、毎日やらなくても大丈夫です。
週に1〜2回でも、
定位置を意識して触る時間があるだけで、
家の状態は確実に変わっていきます。
「片付けてもすぐ散らかる」と感じていた人ほど、
この方法の効果を実感しやすいはず。
習慣として定着させたい人は、
こちらの記事も参考になります👇
まとめ|定位置が決まると、暮らしは勝手に整い始める
家が散らかる原因は、
性格でも、やる気でもありません。
ほとんどの場合、
モノの「定位置(住所)」が決まっていないだけです。
定位置が決まると、
- 探さなくなる
- 迷わなくなる
- 戻すのが当たり前になる
この流れが自然に回り始めます。
シンプルライフのゴールは、
きれいな家を保つことではありません。
使ったら、秒で戻せる環境をつくること。
それだけで、探し物はほぼ消えます。
そして、これは一度決めたら終わりではなく、
暮らしの変化に合わせて微調整していくもの。
季節が変わったとき。
家族の生活リズムが変わったとき。
なんとなく使いづらさを感じたとき。
そんなタイミングで、
「この定位置、今も合ってるかな?」
と見直してあげてください。
頑張らなくても整う家は、
心と時間にも、ちゃんと余白をくれます🌿
よくある質問
- Q家族が定位置に戻してくれません…
- A
その場合、定位置が「分かりにくい」か「戻しにくい」可能性が高いです。
ラベルで可視化する、
ワンアクションで戻せる場所に変えるなど、
行動のハードルを下げる方向で見直してみてください。
- Q定位置を決めても、すぐ元に戻ってしまいます
- A
よくある原因は、「一時避難場所」がないこと。
忙しい日でも逃がせる場所があれば、
散らかりの連鎖は止められます。
- Qどこから始めるのが正解ですか?
- A
迷ったら、探し物が一番多い場所からがおすすめです。
鍵・書類・文房具など、
小さな成功体験を積める場所から始めると、
他の場所にも広げやすくなります。









